秩序ある狩猟環境と崇高な精神をもつ狩猟者を育てることを目的とする「ロイヤルハンティングクラブ」にとって、今後連携をとっていきたい団体の一つが、CIC(国際狩猟会議)です。
CICは、Conseil International de la Chasse(フランス語。英語ではInternational Council for Game and Wildlife Conservation)の略称です。もともと、1910年に開催された国際的な狩猟展示会で設立のアイデアが出されました。その後、Louis Krolyi伯爵とMaxime Ducrocqが共同創設者となり、1928年に初の国際会議を開催し、1930年にパリで設立されました。
CICは、創立当初から野生生物の持続可能な利用と保全の重要性を認識しており、私たちロイヤルハンティングクラブと同じ意識を共有しているといえます。現在は、ハンガリーに本部を置いており、政治的に独立した団体として、国や環境団体に対して自然資源としての狩猟鳥獣の持続利用に関して提言活動などを行っています。 会員は個人や専門家会員だけではなく公的機関やNGOなどもメンバーとなっています。個人会員は世界84か国から参加しています。若手の育成にも熱心に取り組んでおり、34歳以下を対象とした「ヤングオピニオンリーダー」という会員種類も設けています。公的機関の参加も多く、37か国から参加しているとともに、UNEP(国連環境計画)、FAO(国連食糧農業機関)、IUCN(国際自然保護連合)などとも連携して活動をしています。
海外、特にヨーロッパでは狩猟は貴族文化とともに発展してきており、著名人も多く関わっています。例えば、ヨハネパウロ2世やスペイン国王ファン・カルロス1世に謁見したり、またハッサン国王の招待により年次総会をモロッコで開催したりなどの例があります。
CICでは、日本における外国人ハンター受け入れを含む狩猟管理の推進に関心があり、日本の狩猟団体との交流を望んでいるとの話もあります。我々ロイヤルハンティングクラブは、CICとも連携して、秩序ある狩猟のために取組んで参ります。
CICのホームページはのURLは http://www.cic-wildlife.org/ です。興味をお持ちいただけた方は、お訪ねください。
本稿執筆にあたり酪農学園大学伊吾田宏正准教授の資料を参考にさせて頂きました。