1 展示会名 CLA Game Fair(CLA狩猟展示会)
2 期 間 2015年7月31日(金)から8月2日(日)
3 場 所 Harewood House,Leeds,Yorkshire,England
(ヘアウッドハウス、リーズ、ヨークシャー、英国)
4 出展内容 ①猟犬 (犬種紹介、訓練方法及び競技会の開催、猟犬団体の紹介)
②射撃 (射撃会、指導会の開催、射撃団体の紹介)
③鉄砲 (展示販売)
④アパレル (アウトドアウェア、狩猟射撃用具、犬具の販売)
⑤自動車 (オフロード車の展示販売と試乗会)
⑥ファルコニー (鷹狩のデモンストレーション)
⑦フィッシング (釣具の販売、釣り堀の設置他)
⑧乗馬 (馬とグレーハウンド犬の展示)
⑨ジビエ (料理教室、鹿の解体デモンストレーション他)
5 規 模 会場全体の広さは東京ドームの100倍くらい広大であり、そのうち展示会場はドームの10倍
くらいの面積を占める。
6 来場者 老若男女、家族連れも目立ち来場者層は幅広い。展示品を見るのに困難さを伴う盛況ぶりで
あった。
7 主 催 CLA(Country Land & Business Association)
天田所見
CLA会長のMr.Henry Robinson(ヘンリー・ロビンソン)と会談し、これからの相互の発展を願って握手を交わした。今回、実際に訪問して我が国との比較が出来、日本で類似の展示会を開催することは非常に困難ということを認識した。その理由は銃砲所持についての理解度の違いと狩猟に対する認識の違いが大きいからだ。事実、この展示会には家族連れや子供同伴の来場者が多く、会場内では銃砲の展示は勿論、試し撃ちのレンジもあり、銃砲スポーツは何ら違和感もなく人々と風景の中に溶け込んでいる。また、Game(狩猟鳥獣)は食材として、普通に英国の食卓に上がっていることも実感した。眼・口・耳・鼻・手を通してGameは日常生活に入っており、狩猟は一般的なレクレーションの一つと考えられている。翻って日本は銃砲所持の難しさとGameへのバリアが高すぎる現実がある。英国では狩猟と鉄砲スポーツの歴史が長く、そしてそのすそ野は広いのである。
私が特に関心を持ったのは、銃砲スポーツ団体が狩猟人口の増加と浸透を図る為、8歳くらいの子供を対象にトレーニングプログラムを組んでいるという点である。銃砲スポーツが日本よりはるかに浸透している英国でさえもこの活動に熱心に取り組んでいることに英国の銃砲スポーツ界の偉大さを感じずにはいられない。一方、残念であったことは、私が注目する狩猟犬のイングリッシュセッター/ポインター等を見ることが出来なかったことである。分かっていたというものの、日本と英国では狩猟の仕方が相当に違うことをあらためて実感した。
会場には盛り沢山のイベントが用意されていた。ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、難聴者向けの犬、シェットランドポニー、障害者の乗馬、鷹、カヤック、フライフィッシングの解説と実演が行われていた。さらには子供向けの空気銃射撃、トランポリン、壁面登り、アーチェリー、釣りなどがあり、誰でもが楽しめる催しとなっていた。銃砲は散弾銃やライフル銃の展示・即売が行われており、高級なものでは£6,000(120万円)~£100,000(2,000万円)と様々であった。また、銃の修理業者も出展しており、その対応はお客さんの要望を聞き、提案し、アフターケアまでの一連のサービスを提供していた。
CLAチャリティーは障害者支援の為に1980年に設立され、これまでに£1,800,000(3.6億円)の援助をしてきた。この様に社会・地域貢献を継続し、英国社会に根付いた協会とし活動をしている事に、日本の狩猟及び銃砲団体との違いを見た。
また、会場内でのバリアフリー、列車にある障害者用の大きな個室トイレ他、旅行をとおして英国の障害者に優しい・・・障害者を何の偏見もなく自然と受け入れ、同じ目線で参加し、楽しみ、笑い、そして生きて行く・・・幅の広さ・心のゆとりを強く感じた。
佐々木氏・浜田氏・西田氏・櫻井氏には7月31日と8月1日の2日間、同行して頂き有難うございました。実に楽しく有意義な2日間でした。2日からは私用のため別行動となり、皆さんとロンドンに行くことが出来なかったことは心残りでありました。
ゲームフェアーは毎年開催されています。皆様是非訪問し、一見されることをお勧め致します。