銃の所持許可

7-1現在の日本において、銃砲の所持は「銃砲刀剣類所持取締法」による法規制をうけます。ちょうどクルマの運転免許と同じで、銃砲に関しては各都道府県の公安委員会の許可になります(事務手続きは警察署の窓口です)。よって、クルマの例に以下ご説明します。

さきほど、公安委員会の許可のもと、銃を合法的に所持することができると申し上げました。「所持」とは物に対する事実上の支配をいい、その形態としては一般的に「保管」「携帯」「運搬」等があります。基本的な考え方として、一つの銃については一人のみの所有物であり、一人が複数の銃を所持しようとするときは、それぞれの銃ごとに所持許可を受けなければなりません。自動車のように免許を取得して、あらゆるクルマが運転できる、といった概念ではありません。クルマならば1台ごとに違った免許証が必要になるような話で、1丁ごとに許可をとらなければならない、という厳しい規制です。銃の所持許可を受けるにあたっては、さまざまな人的条件があります(詳細はここでは割愛させていただきます 例:暴力団員ではない等)。まずは銃砲を所持しようとする人は、住所地の警察署生活安全課へ出向き、『銃を所持したい』旨を伝え、手続きを始めます。

当然、窓口担当者からは『何故、銃を所持したいのか?』など、いくつかの質問がなされます(これにはキチンとした回答を持ってないといけません でないとやめるよう説得されるかも)。このようなやりとりを経て、手続きの第一歩が始まります。

以下、大まかな流れを箇条書きで示してみました(詳細は銃砲店にてお尋ね下さい)。

・猟銃等講習会受講(運転免許でいう、学科試験、にあたります)

・射撃教習、または技能検定受講(運転免許でいう、実技試験、にあたります 装薬銃のみ必要)

・所持許可申請(運転免許にはありません。例えると、このクルマを買っていいですか、のお伺いです)

・所持許可交付(運転免許でいうと、ここで運転免許交付、さらに車検証も交付です)

 

ここまでくるのに、当然書類審査のみで許可されるわけでなく、事細かな調査があります(身元調査などいろいろです 皆様大丈夫ですよね)。初めて警察の窓口で手続きしてから、少なくとも数ヶ月は要します。

またここからも大変です。

クルマならば、忙しくて運転できずに、走行距離0kmでも何の問題もありません(税金と、車検・保険さえ継続すれば)。銃砲については、“使わないのなら、返して下さい(許可の取消)”、という事がおこりえます(法律の規定です)。ですので、目的ごとに(射撃、狩猟、ほか)“使いました”の事実認定(「実績」といいます)が大切です。

また銃砲の場合にも、クルマでいう“車検”のようなチェックが毎年あります。先のように、“使いました”という「実績」チェック、車検のように寸法など、“車検証記載事項”のチェック(許可証記載事項といいます)のほか、いろいろな事項についてのチェックがあります。

このような制約はあるものの、これらをこなせば、あとは自由に狩猟なり、射撃なりを楽しむことができます。ハンティング・シーズンに狩猟を楽しむのもよし、オフ・シーズンには射撃の腕を磨くのもよし、という日々を送れます。クルマでいうと、観光に適した時期は「ドライブ」へ、そうでない時は「モータースポーツ」へ、とでも表現しましょうか。

さあ、ご興味をお持ちになられましたら、一度、銃砲店のドアから「勇気をもって」お入り下さい。

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