アフリカ 広大な大地と野生動物

この大地でサファリをすることへの憧れを私は抱き続けてきました。   

 鼻をぬけるアフリカの乾燥した空気、野生動物の駆け抜ける大地の振動を感じたときの興奮を今も忘れることはできません。2018年8月19日、関西空港を飛び立ち、長い航路を経て念願のアフリカ(エハネスブルグ空港・南アフリカ共和国)に到着しました。

 季節は日本とは反対の冬。実に天晴れなアフリカの大地で過ごした一週間で、私は筆舌に尽くし難い経験をしました。

 アフリカ・サファリというと、サバンナを縦横無尽に、また獲物を求めて勝手に走り回りハンティングするというイメージを持ってしまいますが、ハンティングができるのは一定の私有地内だけ(とはいっても、ここ南アフリカではその規模が大きい)で、その敷地内に生息する野生動物を捕獲するのです。ピックアップトラックに乗ってサバンナを走れば、シートから伝わるアフリカの大地がもたらす揺れは土質が異なるせいか、国内

 

とは違い粘り気のない乾いた感じで、しばらくすると心地よくなってきました。そうこうしているうちにガイドが獲物を発見。車内の空気が突然変わります。速度を落とし、慎重にアプローチをします。緊張感、興奮が高まるところに、ガイドより狙う獲物が指示されます。それは年老いた動物、弱っている動物から仕留めるためで、ガイドより「あの右から3頭目を」と指定されるのです。これはこれで腕を試される感じで、さらにもう緊張は激しくその瞬間を迎えます。  

私は幸運にも、オリックスやシマウマなど5頭の恵みをいただきました。

                                                 

 アフリカ・サファリは19世紀以降の列強による植民地化から始まったといわれています。嘗てはここで狩猟をする人々は植民地に派遣された武官や文官、商人と冒険家が大半だったのでしょうが、時代が代わり、今では普通の旅行者でもサファリ・ツアーを体験できるのです。

 南アフリカではハンティングをビジネスとして捉えながらも、そのあり方は自然に逆らわず、動物の生態はしっかりと管理されていることに感心しました。生態系を崩さず、広大な敷地を有効に活用し、ハンティング・ビジネスが

成立しています。ここではハンティングが重要の産業なのです。

 日本への外国人ハンター誘致を考える今、この徹底した管理について熟考しなければなりません。また知識と技術を持つハンターを育成し、適正な猟場の選定を最優先に考えなくてはならないと強く感じました。 

 

             佐々木 洋平 記

 

You can leave a response, or trackback from your own site.

Leave a Reply

You must be logged in to post a comment.